“ファッション”という地位を確立させた下着ブランド – PEACH JOHNランウェイ

 

中央には真っ白な白い巨大なボックス状のセット。側面にはいくつもの「扉」。モデルがどんな形で登場するのか予想がつかず、期待感を煽る。

10年ぶりのランウェイショーとなったピーチジョンは、日本のアンダーウェア業界に付きまとっていたネガティブイメージを払拭させ「ファッション」としてその地位を確立。業界に革新を起こしたいまや知らない人はいないトップブランド。

最初に感じたのはショー開始前の会場の独特な空気感。10台から20台を中心としたファン層が多いブランドであることはさることながら、大人の女性またはバイヤーと見られる男性の視線が加わり、熱い空気となって肌で感じるほど。「下着」というニッチともとれるジャンルでここまで厚くファン層を集められることになるとは、ブランド開始の1990年代にはおそらく誰もが予想しなかったことだろうと思う。

「ヴィンテージ・シック」のコンセプトで展開する今回のコレクション。ヴィンテージランジェリーからインスパイアされたコレクションは、原点回帰ともとれるが、今の時代だからこそ洗練さが増す。ランジェリーのの上から直接纏われた格子ジャケットやスカーフ、トレンチコートやファーコートまで、驚くほど調和し、高貴な形へ昇華。”下着”であることを忘れてしまうほど。プラットフォームパンプス、スカーフや大判サングラスのレトロな小物使いに加え、しっかりとウェーブが整えられた髪に、真っ赤なレッドリップ、そしてレースで施されたヴィンテージランジェリー。細かで完璧なまでの演出は、50年台から60年台に活躍した女優がまるでそこにいるようで、女性の憧れそのもの。

真っ白な巨大セットの正体はパリ8区のモンテーニュ通りを想定したもので、歴史的建造物が立ち並ぶ町並みを行き交う淑女のイメージを描いた。「今回は人生をより美しく楽しく生きる女性たちすべてに捧げたコレクション。一度ここで原点に戻りたかった」とピーチジョン代表の川中氏。

著名人や各界のインフルエンサーまでも魅了させたランジェリーブランド・ピーチジョンの新しい変革を、あらためて、目や耳、空気、全身で感じることができたコレクションだった。

 

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Taeko Mitamura
Taeko Mitamura

インポートアイテムを使ったシックでエレガントな着こなしの提案を得意とするスタイリスト兼アパレル会社オーナー。PRプランナーの肩書きを持ち、2014年7月に独立しアパレル&PR会社「UNCLACK株式会社」を創設。大学在学中にWeb・ECの仕事を始め、IT創成期にはEC事業を手がけるMakeShopのスタートアップメンバーとして参画した。

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