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見えないものを魅せる – junhashimoto 2016秋冬コレクション

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約8年の間junhashimotoは日本特有の「粋」の文化にイタリアの美意識の融合を実現させ、メンズブランドで確固たる地位を築き上げてきた。制作イメージには、余計な装飾を取り除いた徹底とした機能美への追求、外装でなく実用性と美が同時に引き出すことへこだわりは実際のプロダクト見ると誰しもわかるものだった。

今回のコレクションでは「Hide&Elegance」をテーマに、隠されることで一段と美しさが際立つもの。つまり「見えないを魅せる」といったもので、たとえばタートルにシンプルなグレージャケットの組み合わせにも見られる重ね着、ジャケットにデニムやカーキカラー、インディゴシャツのレイヤードスタイルが多く登場。ベーシックで機能的なカラーや素材の採用からも、地に足のついた機能美の世界が繰り広げられた。インスタレーションで公開された映像では、巨大ダム建設跡地のような無機質で閑散とした冷たい空間、それに無味乾燥のひび割れた低地、それとは対照的に唯一浮かび上がる”有機的”な男性のシルエット。永遠と続く虚無感にも影響を受けずに平然と佇み、内に潜むスマートで大胆な男性像を表しているかに思えた。

junhashimoto

1992年、地元徳島のセレクトショップにてアメリカ古着からヨーロッパのインポート物までを仕入れ、販売スタート。1996年、レクレルール日本一号店にてバイヤーを務める。2000年、カルペディエムのデザイナーマウリッツォ・アルティエリに共感したことから単身イタリアに渡り、

同社にて服作りを学ぶ。2004年ショールーム「wjk」を設立し、オリジナルブランドを展開。

2008年、「junhashimoto」をスタート。「japanese classico」をコンセプトにイタリアの美意識と日本の「粋」の精神に基づいた表現力が特徴。

http://junhashimoto.com/

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