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変革の大きかった20年代とアール・デコへの賛辞 – YUMA KOSHINOランウェイ

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色彩の特徴と素材の持つ可能性を融合させる、その内容は前衛的でもあり、エキゾチックかつ優雅なコレクションの数々は多くのセレブリティに愛されてきたユマコシノ。2016AWはアールデコの進化、1920年代をオマージュした華やかな展開となった。

こうしたデザインは華麗であるがややもすると、頭が小さく、ボトムが大きくなり、少女的なシルエットになる。しかし非常にこだわり抜かれた素材を使用し、かつグリーン、エンジ、パープル、レッドなどディープシックなカラー使い、そしてアールデコの特徴である幾何学的な線とパターン化された模様によって驚くほど大人びたものとなり、非常に緻密なアレンジが施されていた。

20年代とは戦争の多発や政治的にも混乱した時代でもあり、一方ではこれまで規制の厳しかったあらゆる文化的要素に変革が起き、特に女性を中心とし、喫煙や飲酒など自由な生き方を楽しむいわゆるフラッパーな人が増えていった。洋服からコルセットが取れ、くびれを強調することのないゆったりとした筒型シフトドレス、スカートが膝丈になり、ショート・ボブヘアが生まれた。

こよなくファッションを愛する女性たちの時代をオマージュしたユマコシノのコレクションは、こうした時代へのリスペクトと賛辞が感じられ、進化系へと変化させたデザインは洋服そのものの楽しみ方を提案し、さらには現代女性の多くが求めてきた明確かつ合理性に基づいたイメージ化へつながれることとなった。

関連記事:YUMA KOSHINO2016秋冬コレクション

http://www.yumakoshino.jp/

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